20年以上におよぶフィルモグラフィから選りすぐり、最新作『悪は存在しない』へと至るまでの濱口映画の軌跡をたどる
カンヌ、ベルリン、ヴェネチアの三大映画祭を制覇、『ドライブ・マイ・カー』では米アカデミー賞®にも輝き、いまや世界がもっとも注目する映画監督の一人となった濱口⻯介。映画を観ながら、映画をつくり、ときどき映画について書いてきた、そう自ら語る濱口⻯介の 15 年にわたるレクチャー、批評、エッセイがまとめられた「他なる映画と」(全2冊、インスクリプト)の刊行を記念し、このたび特集上映が開催が決定しました。
古今東⻄、数々の映画が論じられるその著書で、とりわけ照準が当てられているのは、カメラが写す被写体たちの「からだ」と、それをスクリーンで見る私たちの「からだ」、そしてそれらの相互作用によって「映画」が生まれる現場。特集タイトルには《映画と、からだと、あと何か》という言葉が添えられました。8ミリ⻘春群像劇『何食わぬ顔』から人が写らぬ唯一の掌篇『Walden』まで、20年以上におよぶフィルモグラフィから選りすぐりの16作品が一挙に上映されるのはこれが初めてです。昨年のヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞し、今なお全国で上映が続いている最新作『悪は存在しない』へと至る軌跡をたどります。
【上映作品】
『何食わぬ顔(long version)』(2002)
『PASSION』(2008)
『永遠に君を愛す』(2009)
『THE DEPTHS』(2010)
『親密さ』(2012)
『なみのおと』(2011)
『なみのこえ 新地町』(2013)
『なみのこえ 気仙沼』(2013)
『うたうひと』(2013)
『不気味なものの肌に触れる』(2013)
『ハッピーアワー』(2015)
『天国はまだ遠い』(2016)
『寝ても覚めても』(2018)
『偶然と想像』(2021)
『ドライブ・マイ・カー』(2021)
『Walden』(2022)
【上映劇場】
宮城県 |フォーラム仙台 8/16(金)〜
福島県 |フォーラム福島 8/16(金)〜
東京都 |シモキタエキマエシネマ K2 9/6(金)〜
神奈川県|シネマ・ジャック&ベティ 上映中
富山県 |ほとり座 8/24(土)〜
大阪府 |第七藝術劇場/シアターセブン 9月
京都府 |出町座 8/30(金)〜
広島県 |横川シネマ 9/7(土)〜
ほか
書誌情報
濱口⻯介著「他なる映画と 1」「他なる映画と 2」
出版社:インスクリプト 四六判並製 432 頁/384 頁
定価:各巻 本体 2,500 円+税
全国書店にて発売中
公式サイト
『何食わぬ顔(long version)』©2002 fictive
『ドライブ・マイ・カー』©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会