映画史の闇に息をひそめ、忘れさられていた作品群が一挙上映!
毎年、世の映画好事家をうならせてきた「奇想天外映画祭」。7年目を迎える本年は、初登場の衝撃作に加えて、今までの映画祭で評判が高かった怪作群をアンコール上映する混合構成となっています。
まずは17世紀フランスで起きた史上名高い“ルーダンの悪魔憑き事件”を鬼才ケン・ラッセル監督が正面から切り込んで作り上げた衝撃作『肉体の悪魔』。人間の真の本性に迫ったケン・ラッセルの頂点ともいえる本作が満を持して初登場となります。そして、2020年の奇想天外映画祭で上映されるや、即完売となり緊急公開もされたロビン・ハーディー『ウィッカーマン final cut』。クリストファー・リーが自身の最高傑作と語り、アリ・アスターも『ミッドサマー』制作に大いに影響を受けたと話す問題作がスクリーンに再登場します。あわせて、1932年に制作されながら今も語り継がれる衝撃作トッド・ブラウニング『フリークス』。障害者と健常者一体どちらが“フリークス”なのか?この問題提起は2025年現在においても改めて心に響く問いかけです。
アンコール上映はほかに、ハリー・クーメル『赤い唇』、コンラッド・ルークス『チャパクア』、マイケル・パウエル『血を吸うカメラ』、ポール・バーテル『プライベート・パーツ』、モハメッド・ラクダル=ハミナ『くすぶりの年代の記録』、ムシャ『デコーダー』、スラヴァ・ツッカーマン『リキッド・スカイ』、ルイス・ブニュエル『昇天峠』、ジョルジュ・フランジュ『赤い夜』がラインナップ。また、『肉体の悪魔』のほかに初登場となる作品としては、「人間の条件」などの小説で知られるフランスの文学者アンドレ・マルローが、1937 年のスペインの激しい内戦を映画化した『希望/テルエルの山々』、トニー・ガトリフ監督が、ジプシーの流浪の歴史を、音楽を通して壮大に綴った映像叙事詩『ラッチョ・ドローム』が上映されます。そして、幕末土佐の天才絵師“絵金”を描いた中平康監督の幻の傑作『闇の中の魑魅魍魎』、麿赤兒と大駱駝艦の舞台をフィーチャーした異色のドキュメンタリー、林海象監督『ちんなねえ』も映画祭のなかで特別限定公開されます。

「奇想天外映画祭2025」開催概要
場所:新宿 K’s cinema 新宿区新宿 3 丁目 35−13 SHOWAKAN ビル3階
日時:2025 年 10 月 4 日(土)~10 月 24 日(金)
配給:アダンソニア
上映情報等詳細は公式サイトにてご確認ください。