ペドロ・コスタの最新短編『火の娘たち』&ゴダールの劇場未公開短編『言葉の力』特別上映
本イベントでは、昨年の第76回カンヌ国際映画祭で特別招待作品として上映されたペドロ・コスタ監督の最新短編『火の娘たち』とジャン=リュック・ゴダール監督の劇場未公開短編『言葉の力』が合わせて特別上映され、ペドロ・コスタ監督によるトークが行われます。この短編2作品の併映プログラムは、昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭でペドロ・コスタ監督の提案により実現したもの。その同じプログラムが東京でも上映されます。
ペドロ・コスタ監督来日イベント in 下高井戸シネマ
・日時:7月15 日(月・祝)18:25〜(終映 19:00+トークショー約1時間)
・場所:下高井戸シネマ
・ゲスト:ペドロ・コスタ監督 聞き手:土田環さん(映画研究者/山形国際ドキュメンタリー映画祭プログラムコーディネーター)
昨年の第76回カンヌ国際映画祭で上映されたペドロ・コスタの最新短編『火の娘たち』
3つに分割された画面に一人ずつ異なる女性が映し出される、チェーホフの「三人姉妹」から着想を得た物語。火山のマグマが迫る各々の場所で彼女たちは孤独や苦難、仕事の苦労、そして不屈の精神について歌う。美しいながらも煉獄のようなその場所で、まるで賛美歌のような幽玄な音楽が奏でられる、異形のミュージカル映画。
『火の娘たち』
第76回カンヌ国際映画祭特別招待作品
監督:ペドロ・コスタ
出演:エリザベス・ピナール、アリス・コスタ、カリーナ・ゴメス
ポルトガル / 2023 年/カーボ・ヴェルデ・クレオール語/DCP/ 8 分
原題:As filahas do Fogo 英題:The Daughters of Fire
ジャン=リュック・ゴダールのビデオ作品の到達点『言葉の力』
ジェイムズ・M・ケインによる犯罪小説『郵便配達は二度ベルを鳴らす』に書かれる不倫と殺人をめぐる会話を、電話越しに口にするひと組の男女。そしてもうひと組の男女が、ボードレールによって仏訳されたことでも名高いエドガー・アラン・ポーの『言葉の力』を、台詞にして対話する――「言葉の物理的な力について、なにかの考えが君の心に浮かばなかったか?」
映像メディアの創造性を考察しながら、ボブ・ディラン、バッハ、ピカソなどさまざまな芸術作品をコラージュした本作は、70年代以降ゴダールが取り組んできたビデオ作品のひとつの到達点として、『映画史』の第1章(1A)と同時期に発表された。
『言葉の力』
監督・脚本・編集:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ピエール・バンジェリ、カロリーヌ・シャンプティエ
出演:ジャン・ブイーズ、ロランス・コート、リディア・アンドレイ、ジャン=ミシェル・イリバレン
フランス/1988/フランス語/カラー/DCP/25 分
原題: Puissance de la parole 英題:The Power of Speech
『火の娘たち』+『ヴィタリナ』(2019 年、ペドロ・コスタ監督) 全国順次公開中
◆7/13(土)、14(日)、16(火)〜19(金) 東京 下高井戸シネマ
◆6/29(土)〜7/6(金) 大阪 シネ・ヌーヴォ