昨年8月に開催された若手映画監督の登竜門とされる田辺・弁慶映画祭セレクションにて3日間限定で上映され、同セレクション史上初の3日間満席を記録した田中さくら監督2作品同時上映《薄暮の旅路》が2024年3月2日よりシアター・イメージフォーラムにて単独公開されます。
田中さくら監督は1999年生まれの24歳。同志社大学に入学し、自主映画サークルの一員として映画制作を経験。大学卒業後、東京のTV番組制作会社でディレクターを務めたのち、本特集で上映される『夢見るペトロ』『いつもうしろに』を制作。今回の単独公開に向け、監督は「人生初の劇場単独公開。皆さんに映画館でこの作品を観ていただけること、心から嬉しく思います。自分の作品があの“イメフォ”で上映される。大好きな映画館の 歴史の一部になれるなんて、こんな幸せなことはありません」と語っています。
上映作品『夢見るペトロ』
全編16mmフィルムで撮影され、いくつもの選択と決断の中で、少しずつ前を向こうとする少女の“心の旅”を描いた作品。本作で第16回田辺・弁慶映画祭審査員特別賞と俳優賞(主演:紗葉)の2冠を果たす。主演を飾った紗葉は「コロナ禍で多くの時間を奪われた学生時代。争う思いで撮影した本作が、このように映画館で上映されるというのは、とても嬉しく感慨深いです。本作が皆さまの日常にちょっとした彩りを添えられますように。映画館でお待ちしております」とコメントしています。
<作品情報>
脚本・監督:田中さくら
出演:紗葉 千田丈博 雪乃
2022/日本/カラー/16:9/ステレオ/16mmフィルム/32分
〜あらすじ〜
チラシ配りのアルバイトをしながら暮らすさゆりのもとに、ある日、飼っていたインコのペトロを失くした兄・りつが訪れ、突然自身の結婚を告げる。さゆりは、兄の結婚という現実から目を背けるように過去へ、幻想へと沈み込む。
上映作品『いつもうしろに』
過去や思い出達との“出会い直し”を描いた作品。映画『あみこ』(山中瑶子監督)、 映画『あの頃。』(今泉力哉監督)、主演舞台Superendroller LIVE“scene06”『雷に7回撃たれても』(脚本・演出 濱田真和)などに出演し注目され、本作では主演を務める大下ヒロトは今回の単独公開に対し「好きな映画館、シアター・イメージフォーラムさんで、映画『いつもうしろに』が公開されること、嬉しく思います。弟が上京した時に初めて連れて行った映画館で、終わった後、渋谷駅まで映画の感想を話し合ったのを思い出します。ぜひ皆さまよろしくお願いいたします」と想い語っています。
<作品情報>
監督:田中さくら
出演:大下ヒロト 佐藤京 在原貴生 二村仁弥 金谷真由美
2023/日本/カラー/4:3/36分
あらすじ
大学を卒業して2年。実家を離れ就職することが決まったショウタは、淡々と思い出たちを断捨離していく。空っぽの新居で出会ったのは怪しげな着ぐるみ。その着ぐるみの中にいたのは、別れた恋人と同じ顔をした女性だった。
田中さくら監督2作品同時上映《薄暮の旅路》
2024年3月2日よりシアター・イメージフォーラムにて公開
「田中さくら監督特集」公式サイト
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