「第45回ぴあフィルムフェスティバル 2023」が東京、国立映画アーカイブにて9月9日(土)より開催中、京都、京都文化博物館にて10月14日(土)より開催されます。映画祭のメインプログラムであるコンペティション部門「PFFアワード」は、1977年にスタートした世界最大の自主映画のコンペティション。世界で活躍する黒沢清、塚本晋也、佐藤信介、李相日、荻上直子、石井裕也など、これまでに180名を超えるプロの映画監督を送り出してきました。本年は557本の応募から入選を果たした22作品が、映画祭でグランプリ他各賞を競います。
「PFFアワード2023」最終審査員
賞は数時間にわたる討議の末に決定、9月22日(金)の表彰式にて、最終審査員により、グランプリ(1作品)、準グランプリ(1作品)、審査員特別賞(3作品)が発表されます。
石井 裕也/Yuuya Ishii(映画監督)
大阪芸術大学の卒業制作として監督した作品『剥き出しにっぽん』(2005)が、第29回ぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞。第19回PFFスカラシップ作品『川の底からこんにちは』(2009)で商業映画監督デビュー。第37回日本アカデミー賞で『舟を編む』(2013)が最優秀作品賞、最優秀監督賞を受賞。『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017)が第91回キネマ旬報ベスト・テン第1位。2023年に『愛にイナズマ』『月』が公開される。
石川 慶/Kei Ishikawa(映画監督)
ポーランド国立映画大学で演出を学ぶ。『愚行録』(2017)が、ベネチア映画祭オリゾンティ部門に選出されたほか、新藤兼人賞銀賞、ヨコハマ映画祭新人監督賞など受賞。『蜜蜂と遠雷』(2019)では、毎日映画コンクール日本映画大賞、日本アカデミー賞優秀作品賞など受賞。2021年には、世界的なSF作家であるケン・リュウ原作の『Arc アーク』を監督。『ある男』(2022)は、ベネチア映画祭オリ
ゾンティ部門、釜山国際映画祭ではクロージングに選出され、日本アカデミー賞で最優秀作品賞含む最多8冠を飾るなど、国内外から大きな注目を集めた。
岸田 奈美/Nami Kishida(作家)
関西学院大学人間福祉学部社会起業学科在学中に株式会社ミライロの創業メンバーとして加入。10年に渡り広報部長を務めたのち、作家として独立。Forbes「30 UNDER 30 Asia 2021」選出やテレビ出演など活躍の場を広げている。著書に『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(小学館)、『もうあかんわ日記』(ライツ社)、『飽きっぽいから、愛っぽい』(講談社)など。
國實 瑞惠/Mizue Kunizane(プロデューサー)
1976年俳優監督のマネージメントを行う鈍牛倶楽部を設立後、多くの今村昌平監督作品に参加。映画プロデュース作品に、『KOROSHI 殺し』(2000年、第53回カンヌ映画祭監督週間正式出品)、『恋の罪』(2011年、第64回カンヌ映画祭監督週間正式出品)、『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012)、『希望の国』(2012)、『PLAN75』(2022年、第75回カンヌ映画祭カメラドールスペシャルメンション受賞)、『逃げきれた夢』(2023年、第76回カンヌ映画祭ACID部門正式出品)。その他、テレビ朝日『時効警察』の企画に参加。
五月女 ケイ子/Keiko Sootome(イラストレーター)
大学で映画学を学び、映画研究部で8ミリフィルムの自主映画にふれる。独学で絵を学び、イラストレーターとしての活動を始め、イラストを担当した「新しい単位」がベストセラーに。舞台「男子はだまってなさいよ!」「シティボーイズライブ」や、映画『インスタント沼』『WE ARE LITTLE ZOMBIES』に出演するなど俳優としても活躍。雑誌ぴあの連載では、独自の切り口の映画コラムを発表。古事記を大胆に脚色したコミック「レッツ!古事記」など著書も多数。2018年には台湾で大規模な展覧会「五月女桂子的逆襲展」を開催。
「PFFアワード 2023」審査について
557本の応募作品の中から、今年は22作品が入選!
<入選作品データ>
【入選数】22 本
【年齢】平均:26.1 歳 最年少:20 歳 最年長:35 歳
【上映時間】平均:40.0 分 最短:4 分 最長:110 分
<応募全体データ>
【応募数】557 本
【年齢】平均:31.5 歳 最年少:12 歳 最年長:72 歳
【上映時間】平均:36.5 分 最短:1 分 最長:172 分
<審査の流れ>
■1次審査(3月中旬〜4月下旬)「1作品を3名が必ず最初から最後まで、1分1秒もらさず観る」というルールのもと、全作品をセレクション・メンバーで手分けして鑑賞。1次審査会議では、その作品を鑑賞した3人が、他のメンバーにぜひみせたい作品を推薦し、「1 次通過作品」が決定。
■2次審査(4月下旬〜6月下旬)「1次通過」全作品をセレクション・メンバー全員が鑑賞。2次審査会議は、丸2日間かけて全員で緻密な合議を行なう。個々の作品に対するセレクション・メンバーの想いが溢れる、白熱した時間が続く。最終的なプログラミングはPFFディレクターに委ねられ、入選作品が決定。
※入選作品、上映スケジュール等詳細は公式サイトにてご確認ください。
映画祭「第45回ぴあフィルムフェスティバル2023」開催概要
<東京> 日程:2023年9月9日(土)〜23日(土) ※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ(東京都中央区京橋 3-7-6)
<京都> 日程:2023年10月14日(土)~22日(日) ※月曜休館
会場:京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)