映画史の闇の中から忽然とその名を表した選りすぐりの怪作、珍作、奇作、迷作、異作が今年も目白押し！「奇想天外映画祭2023」開催中

2019年より開催されて以来、この世の映画好事家を驚かせる作品を次々と上映してきた「奇想天外映画祭」。第5回目となる本年は、新宿K’s cinemaにて2023年9月16日(土)〜10月6日(金)の3週間開催されます。

パルムドール受賞作で最も観るのが困難といわれた『くすぶりの年代の記録』が日本初上映！

今年の映画祭は、1975年第28回カンヌ映画祭のパルムドール受賞作でありながら現在に至るまで日本未公開の大長編、アルジェリア映画『くすぶりの年代の記録』が日本初上映されます。そして、アインシュトゥルツェンデ・ノイバウテンのFMアインハイトが、ノイズで人々を洗脳する青年FMを演じ、ビートニクの作家ウィリアム・バロウズのカットアップの手法を踏襲し制作された伝説的ジャーマン・カルト・フイルム『デコーダー』。デイヴ・ホール、ジェネシス・P・オリッジ、マット・ジョンソン(ザ・ザ)など、1980年代を代表するアーテイスト、バンドが音楽を担当しており、製作40周年の記念上映となります。また、先日急逝したジェーン・バーキンの奇想天外的追悼作品は1960年代に公開された『ワンダーウォール』『ガラスの墓標』の2本。ほかには、アニタ・エクバーグの怪演が光る『リュシアン赤い小人』、シアトルの小さな公園ほどの大きさの場所で、ポン引き、売春、スリ、ドラッグ販売などで生活している9人の子ども達の姿を鮮やかに捉えたドキュメンタリー『子供たちをよろしく』『アントニオ・ダス・モルテス』と対をなす姉妹編、グラウベル・ローシャ『黒い神と白い悪魔』、ブニュエル版冒険漂流記『ロビンソン漂流記』、「亡命者たちのハリウッド」と題しロベルト・シオドマーク&エドガーG ウルマー『日曜日の人々』、ダグラス・サーク『突然の花婿』、フリッツ・ラング『ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ』が上映されます。さらには、『デニス・ホッパー/アメリカン・ドリーマー』『ジャック・ケルアック/キング・オブ・ザ・ビート』という稀有な人物を焦点にあてた2本のドキュメンタリー。そして、アンコール上映に『リキッド・スカイ』。これぞ奇想天外作品『未来惑星ザルドス』もついに本映画祭でお目見えとなります。全15作品の映画祭史上最大のラインアップで贈る今年の奇想天外映画祭にぜひ注目ください。