ソフィア・コッポラ監督の名作映画3作を35mmフィルムで上映するイベント「Sofia Coppola in 35mm Films」が、4月25日(金)~5月8日(木)の期間、渋谷・Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にて開催されます。
「Sofia Coppola in 35mm Films」は、渋谷の映画館 Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下が開催する上映イベントで、ソフィア・コッポラの名作3作を、貴重な35mmフィルムでお届けします。今回上映となるのは、東京、渋谷が主な舞台の「ネオクラシック」である『ロスト・イン・トランスレーション』(2003)、キルスティン・ダンスト主演、ファッション性・先見性の高さで近年世界的な再評価著しい『マリー・アントワネット』(2006)、そして『aftersun/アフターサン』に直接的な影響を与えるなど深く愛される『SOMEWHERE』(2010)の3作品です。それぞれの物語が「人々の孤独な心に寄り添う」ようなほのかな温かさを持ち、それぞれが今なおアイコニックであり続ける唯一無二の世界観を持ったソフィア・コッポラの作品を、『ロスト・イン・トランスレーション』の舞台となった渋谷で、相性ぴったりの35mmフィルム上映で堪能する絶好の機会となります。
上映作品

『ロスト・イン・トランスレーション』
2003 年/アメリカ/102 分/35mm/原題:Lost In Translation
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
キャスト:ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ジョバンニ・リビシ、アンナ・ファリス
第 76 回アカデミー賞 最優秀オリジナル脚本賞受賞
第 61 回ゴールデングローブ賞作品賞、脚本賞、主演男優賞受賞
配給:東北新社
過ぎ去っていくとしても、忘れることのない偶然の出会い
ソフィアから「トーキョー」へ、ロマンティックなラブレター
ウィスキーの CM 撮影のため来日したハリウッドスターのボブ。いつもの人生に少し疲れてやってきた東京の街。しかし言葉が通じず、コミュニケーションのとれない人々に囲まれるうちに疎外感を強めていく。写真家のパートナーに付き添って来日した新婚のシャーロット。しかし夫は仕事に明け暮れるばかりで、あてもない彼女はホテルの部屋に取り残されてしまう。自分の居場所がない──同じように心に空洞を抱えたふたりが、同じホテルで偶然出会った。急速にうちとけた彼らは、「トーキョー」の街の目も眩むようなネオンと雑踏の中に繰り出していく。寄る辺ない孤独を抱えたふたりが心を通わせるさまを繊細に描き、公開から 20 年以上経った今もファンを増やし続ける名作。
© 2003 LOST IN TRANSLATION INC.

『マリー・アントワネット』
2006 年/アメリカ・フランス・日本/123 分/35mm/原題:Marie Antoinette
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
キャスト:キルスティン・ダンスト、ジェイソン・シュワルツマン、アーシア・アルジェント、マリアンヌ・フェイ
スフルほか
第 79 回アカデミー賞 衣装デザイン賞受賞
配給:東北新社
世界はこんなにきらめいて、だけどすごく孤独。
本物のヴェルサイユ宮殿で撮影 「ひとりの女性」の揺れ動く心を描く
オーストリア・ハプスブルグ家の末娘マリー・アントワネットは14歳で、フランスのルイ・オーギュスト(後のルイ16世)と結婚。盛大なパーティーやきらめく世界で贅沢な日々を送るものの、自分のための居場所を見つけられずにいた。4年後、ルイ 15 世は急逝し、若いふたりは王位を継承する。ほどなくしてマリーは待望された世継ぎを出産。わが子を心の拠り所とするのだが…。息をのむほど美しい衣装、宮殿、装飾品、そして New Order、The Cure、Aphex Twin、The Strokes らのサウンドトラックに彩られ描かれる「ひとりの女性」の物語。公開当時はその大胆さに正当な評価を受けなかったものの、時が経つにつれ感嘆と共感をもって愛されるようになった重要作。
© 2005 I Want Candy LLC.

『SOMEWHERE』
2010 年/アメリカ/98 分/35mm/原題:Somewhere
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
キャスト:スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング、クリス・ポンティアスほか
第 67 回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞
配給:東北新社
伝えられたらいいのに この夕陽のような愛を
父と娘、ふたりで過ごす つかの間のバカンス
ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ。彼はロサンゼルス・サンセット大通りにあるホテル “シャトー・マーモント”を仮住まいにし、セレブリティらしい華やかな生活を送っているが、どれだけ遊んでも心の孤独が癒えることはない。そんな彼の元に、前妻との間に産まれた娘、11 歳のクレオがやってきて、ジョニーは無期限で彼女の面倒をみることに。カリフォルニアの夕陽のもと、「空っぽ」な日々を歩んできたジョニーは、自分が人生を見つめなおすべき時間にいることに気づき始めていた。実在する伝説的なホテルを舞台にした、ハッピーでメランコリックな、そしてとても親密な物語。シャーロット・ウェルズ監督の『aftersun/アフターサン』などに多大な影響を与えた傑作。
©2010-Somewhere LLC
「Sofia Coppola in 35mm Films」開催概要

会期:4月25日(金)~5月8日(木)
料金:1,400 円均一(税込) ※特別興行のため各種割引適用外
会場:Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 1-24-12 渋谷東映プラザ 7F・9F
Bunkamura ル・シネマ公式サイト