歴史的作品『太陽の男たち』が劇場初公開!
『太陽の男たち』
2015年12月にスタートし、中東や北アフリカ、西南アジアなどに広がるイスラーム文化圏の映画を紹介してきた本企画が、早くも今回で第8回を迎えます。2023年は、1948年のイスラエル建国とそれに伴う第一次中東戦争によって、70万人以上のパレスチナ難民が生まれた“ナクバ”(アラビア語で“大災厄”の意)から75年の節目となります。その節目の年を迎えるにあたり、本特集では1972年にベイルートで爆殺された著名なパレスチナ人作家ガッサーン・カナファーニー(1936-72年)の代表作小説をエジプト人監督が映画化した歴史的作品『太陽の男たち』(1972年)が劇場初公開となります。50年前に製作され、これまで有志の手によって自主上映されてきただけの知る人ぞ知るパレスチナ映画の名作が、劇場のスクリーンにかかるまたとない機会です。
北アフリカから東アジアまで幅広い地域の映画が上映
『マリアムと犬ども』
今回は、“アラブの春”と呼ばれた民衆革命後の2012年にチュニジアで実際に起きた警察官による性暴行事件を題材に製作され、高い評価を受けたチュニジア映画『マリアムと犬ども』や、アラブ・イスラム諸国における性的マイノリティの生きづらさを描くドキュメンタリー映画『陽の届かない場所で』を日本初上映。
『陽の届かない場所で』
近年、その活躍が目覚ましく、女性の問題やマイノリティをめぐる普遍的課題に果敢に挑戦しているチュニジアの女性監督の作品を昨年に引き続き紹介します。その他にも、フランスや韓国に暮らすムスリム移民を描いた知られざる良作や、第一次タリバン政権(1996-2001年)崩壊後にアフガニスタンで初めて製作された貴重な作品など、北アフリカから東アジアまで幅広い地域の映画を上映する予定です。
「イスラーム映画祭8」開催概要
【東 京】
会期:2023年2月18日(土)〜2月24日(金)
会場:渋谷ユーロスペース(東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 3F)
【名古屋】
会期:2023年3月25日(土)〜3月31日(金)
会場:名古屋シネマテーク(愛知県名古屋市千種区今池1-6-13今池スタービル2F)
【神 戸】
会期:2023年4月29日(土)〜5月5日(金)
会場:神戸・元町映画館(兵庫県神戸市中央区元町通4丁目1-12)
主催:イスラーム映画祭
公式サイト